北陸で分布拡大?富山県で有毒蜘蛛・セアカゴケグモ初記録
NEWS
2017.02.17
北陸で分布拡大?富山県で有毒蜘蛛・セアカゴケグモ初記録
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2017.02.17
2017年2月14日に富山県富山市長附で県内初記録となるオーストラリア原産の外来クモであるセアカゴケグモ(Latrodectus hasseltii)が見つかった。
セアカゴケグモは人体の健康に害を及ぼす神経毒を持ち、咬まれると患部に痛み・痒みが生じるほか、患部周辺に麻痺が起こる。発汗や発熱、吐き気を引き起こす場合もある。
また、日本の気候でも野外での繁殖が可能で、外来生物法が定めるところの特定外来生物に指定されている。
セアカゴケグモのメス成体。
メスの亜成体。
メスの幼体。セアカゴケグモは雌雄、および成長の程度で外見が大きく異なる。ただし、オスは非常に小型で毒牙も微小なため、咬まれる事故はほとんど起きない。(※写真はいずれも大阪府産の個体)
発見時は大阪府からやってきた乗用車に付着していたということから、今回の発見が富山県内での繁殖を裏付けるものとは断じがたい。
しかし、北陸地方では新潟県各地、および福井県福井市や石川県金沢市から報告がある。
さらなる分布拡大を防ぐためにも、住民への周知など事前の対策が望まれる。
なお、本種は1995年に大阪府で発見されて以来、全国30以上の都府県で記録されている。
今後、さらに多くの地域で発見されることが予想されるが、もし見かけても不用意に触れず、保健所等に連絡するよう心がけたい。