まもなくセカンドステージ開幕 然別湖の宝石ミヤベイワナ(北海道)
まもなくセカンドステージ開幕 然別湖の宝石ミヤベイワナ(北海道)
遥か1千万年前、火山活動で山々が隆起。河川が堰き止められ、そして、天空の湖・然別湖(しかりべつこ)が誕生したという。
それと同時に堰き止められた河川に生息していたオショロコマ(salvelinus malma)も然別湖に封印されることとなるが、変化した環境に適用するように進化を遂げていき、ミヤベイワナ(Salvelinus malma miyabei)が誕生した。
食性は昆虫やプランクトン食が中心となり、エラの中にある鰓耙(さいは)でプランクトンをろ過し体内に取り込むために進化させ、オショロコマの鰓耙が21もしくは22に対して「ミヤベイワナ」は26となった。また尾鰭(おびれ)・胸鰭(むなびれ)も大きく発達した。
1千万年の時を経て身体を変化させたオショロコマは固有種「ミヤベイワナ」として生き残り、そして、現在その美しさから“然別湖の宝石”と言われるようになった。
“然別湖の宝石”に出逢えるのは、1年のうち合計約50日間のみ、1日50名限定で特別解禁する期間のみ。
ファーストステージ、セカンドステージの2回に分けて開催される。
ファーストステージに参加して出逢えた貴重な生き物をお届けしたい。
ミヤベイワナその1 胸鰭の大きさを確認。
ミヤベイワナその2 鋭い歯。北海道では天然記念物に指定されている為、鰓耙までは確認できず。
ミヤベイワナその3 輝く体色。個体色としてグリーン・ブルー・ブラウンの3色に分けられる。まさに然別湖の宝石。
今回はグリーンのみの釣果となったが、是非全色観てみたい。
ミヤベイワナその4 大きく発達した尾鰭。
オショロコマその1 然別湖から少し札幌方面のエリアで釣れた個体。ミヤベイワナとの違いを観察。
オショロコマその2 鰓耙の数までは流石に確認できないがミヤベイワナと比較すると尾鰭・胸鰭が小さいのが確認できた。
オショロコマその3 ミヤベイワナに負けない美しい個体。
オショロコマその4 こちらは別日に知床近郊で釣ったオショロコマ。然別湖近郊のオショロコマとは大きく体色が変わる。
ミヤベイワナに逢うためには事前予約が必要。下記に簡単にではあるが概要をまとめておくので参照いただきたい。
●2018年開催期間
ファーストステージ 6月1日(金)〜7月2日(月)32日
セカンドステージ 9月15日(土)〜10月2日(火)18日間
*1日50名限定の事前予約制
●タックル
シングルフックバーブレスのみ使用可
トリプルフックの使用不可
●魚の持ち帰り
ミヤベイワナは持ち帰り不可。キャッチ&リリースのみ
サクラマス・虹鱒は1人10匹まで持ち帰り可。(サクラマスに関して6月は持ち帰り不可。)
その他の魚は持ち帰り可。
更に詳しくは然別湖公式HPをご覧ください。
http://www.shikaribetsu.com/
●推奨タックルと釣り方
*ルアー
⓵水深30mを攻めることもあるので10g~20gのスプーンが基本となる。その日の当たりカラーがあるので色は多種に用意した方が良いが、チャート系や金ベースが鉄板となる。
フックはスイミングフックがお勧め。針が掛りもしやすく魚へのアピールも強くなる。
⓶魚が表層にいる際には5g程度のスプーンや5㎝程のミノーが有効。また虫を捕食している際には、スピナーを投げても面白い。
*ロッド
短い竿が扱いやすいが、ロングキャストが必要なケースも出てくるので7~9フィートの竿がお勧め。ボートで探る際にルアーが着水してからボトムに着くまでに風でボートがルアーの上に来てしまうことがあります 。そうなると完全に縦に引っ張る事になるのでロングロッドでの斜めに引っ張る操作が必要となる。 また上陸して岸から釣ることもあるのでロングキャスト出来た方が有利。 ボトムを探るので感度の良い竿、アタリを弾かないティップの柔らかい竿、不意の大物にも負けないバットの強い竿が理想。
*ライン
メインラインPE0.8号 リーダー10lbを釣行当日使用。
*トローリング
禁止はされていない。手漕ぎボートで引っ張った際にルアーが変則的な動きをするせいなのか案外釣れることがある。
然別湖はミヤベイワナ以外にも下記の魚を釣ることができる。
エゾウグイ。
降湖型サクラマス⓵
降湖型サクラマス⓶
虹鱒。 私が当日釣った50㎝の虹鱒が当日のビックワンとして公式HPに掲載された。
私が然別湖に船を浮かべたのは2018年6月10日。東京は既に気温も上昇し、半袖で過ごせる時期であったが、然別湖の気温は最低気温4度、最高気温5度の小雨の降る一日だった。
無論寒さに震えながらの釣行となった訳だが、ニンニクたっぷりのジンギスカンを食したおかげで、体温を維持しながら十分な釣果を得ることができた。
そして満足した私を乗せたJAL528便は、機内にニンニク臭を漂わせながら札幌新千歳空港をあとにした。
まもなくセカンドステージ開幕。