南米ガイアナの絶景!カイエチュールの滝
南米ガイアナの絶景!カイエチュールの滝
国土の8割が未開とされる秘境ガイアナ共和国。(出典 Kaieteur National Park)
この国最大の観光地は、一段滝として世界一の高さを誇るカイエチュール滝。
日テレ系【謎解き冒険バラエティー世界の果てまでイッテQ】では、マイナスイオンの量を元に世界で一番癒される場所として認定されました。
そんなカイエチュール滝へのアクセス手段は…、なんとセスナ機のみ!
せっかくの機会なのでセスナをチャーターし、世界一の癒しを体験しに行ってみました。
首都ジョージタウンのセスナ専用空港からは約一時間の空の旅。
雲間に覗くカイエチュール滝と長い年月をかけ削られた大地が、自然の壮大さを物語っています。
滑走路に降りると【KAIETEUR NATIONAL PARK】の看板が見え、その向こうにはパークの管理棟が一軒立っています。
管理棟には簡易的なお土産屋さんとトイレくらいしか設備がなく、まともに食事すら取ることができません。セスナに乗る前に食事を済ませておくことをお勧めします。
ここから滝を見るポイントまでトレッキングで向かいます。
出発前にネイチャーガイドからパーク内での注意事項の説明を受けました。
国立公園なのですから当然のことですが、「ゴミを捨てるな」から「パーク内では石ころひとつ拾ってはならないし、絶対に持ち帰ってはいけない」などなど。
さあ確認できたら、いざ出発。
珍しいものを見つけるとガイドが立ち止まって詳しく説明をしてくれます。自然好きにはたまらなく面白いひととき。
と、ここで気になる情報が。このエリアにはゴールデンロケットフロッグと呼ばれる小さく美しいカエルが生息しているそうな。是非ともお目にかかりたいものです。
そして、足元には気になる赤いコケのようなものが。なんと!食虫植物として知られるモウセンゴケの一種でした。
見るものすべてが新鮮!楽しい!
…と、ここまでは歩きやすい道でしたが、次第に「ここ行くの?」と突っ込みたくなる岩の隙間や傾斜を越えるややハードなコースへ。
カイエチュール固有のモウセンゴケであるDrosera kaieteurensis。真っ赤な葉が綺麗だが、実は食虫植物!
巨大なブロメリアの一種であるBrocchinia micrantha。折り重なった葉の間には雨水が溜まり、蚊の幼虫やそれを食べるオタマジャクシ、ヤゴなどが住み着いている。
足場の悪いジャングルの中を歩きます。
同行者が美しいカメムシや、ハキリアリの行進を見つけてきました。
あとカエルも。可愛いカエルでしたが、残念ながらお目当てのゴールデンロケットフロッグではないようです。トラ柄の葉が美しいタイガーブロメリアも目を楽しませてくれます。どれもこれも、日本では絶対にお目にかかれない生物たちです。
ハキリアリの行進
タイガーブロメリアは存在感がある。
30分ほど歩き、ついに滝が見えるポイントへ到着。
ナイアガラの滝の約5倍高さから垂直に落ちる滝、そして200m以上も舞い上がるという飛沫。大迫力の滝を前にして、自然の偉大さを感じずにはいられません。晴れ間のタイミングに浮かび上がった虹。ファンタジックで、まさに絶景と呼ぶにふさわしい景色でした。
落下防止柵がないのはもちろん、足元は濡れていて滑りやすくなっており大変危険です。嫌が応にも足取りが慎重になります。
でも、この景観に不粋な柵は似合いません。どうか事故を起こすことなく、このままの状態で後世へ残してほしいものです。
ゴールデンロケットフロッグ
そして、なんと!最後の最後でゴールデンロケットフロッグにも出逢えました!
植物の葉に溜まった水だけで卵からオタマジャクシになり、カエルになってもこの植物の中で生活するのだそうです。まさに「井の中の蛙」を体現しているようですね。
まるで宝石のように綺麗で可愛らしい、金色のカエルでした。