絶滅…してなかった! 希少種ヒメモクズガニ 14年ぶりに発見される
NEWS
2017.08.22
絶滅…してなかった! 希少種ヒメモクズガニ 14年ぶりに発見される
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2017.08.22
2003年以降発見例がなく、国内では絶滅の可能性が示唆されていた希少なカニ「ヒメモクズガニ」が今月再発見された。
ヒメモクズガニは海外では中国大陸の黄河河口などに分布するが、国内では有明海に注ぐ筑後川(福岡県)と六角川(佐賀県)からのみ記録がある。
再発見されたヒメモクズガニ(写真提供 : 小宮春平)
14年ぶりに本種を発見したのは有明海の生物調査をライフワークとし、やながわ有明海水族館の館長を務める弱冠19歳の若者、小宮春平さん。
8月15日に有明海で魚類の採集を行なっていたところ、偶然網に入った四個体のヒメモクズガニを発見。同20日の調査ではさらに12個体を採集した。
今後はさらなる調査と保全への取り組みが望まれる。
「絶滅が囁かれていた本種が命を繋いでいたことは嬉しいかぎり。有明海とその流入河川にはほかにもいくつもの“絶滅種”がいたとされるが、その中には細々と生き延びているものがまだいるはず。今後も精力的に調査を行い、彼らを見つけ出してあげたい。」と若き研究者は目を輝かせている。